ベルとの関係


 ベルちゃんは大変犬見知りが激しく、お散歩中に他のワンコに吠えられると 『早く! 早く帰りましょうよ!!』 と訴える。
 1度激しく鳴かれたワンコの近くに行こうものなら、踏ん張って動こうとしません。
 でも 「ちっ」 と舌打ちすると、悲しい目をしてついてくる ・ そして、その後 何度も顔色を伺うような、気の弱いワンコでもあります。

 


   
 ロンをご購入して、すぐさま実家へお披露目に。
 さぁ、ベルの反応はどうか。
 ロンパパのことが大好きなベルは、実家へ到着するなり大喜びでお出迎え。
 ひゅん、ひゅん鳴いて、耳をぺったんこにして飛びついております。

 一方、ロンの方は、入れられたダンボールの中で飛び跳ねるほどのハイテンションだったので、
突然出された部屋の中、人が5人もいるという状況に大興奮。
 母と妹に「かわいい〜」とかまわれて大喜び。
 しかし、この突然の訪問者に全く気づかないベル。
 パパに甘えることで頭が一杯のご様子。

 そのうち、部屋中を走り回りだしたロンに気づいたベルは、大パニック。
 『何!? 何なのそれは!?』ってな感じで、固まってしまいました。
 ベルに気づいたロンは、ベルに突進。あせったベルは『う〜っ』と唸りながら、あっちへうろうろ、
こっちにうろうろ。

 ハイテンションのロンを部屋の片隅で固まったまま眺め、近くにロンが来れば唸るの繰り返し。
 すると緊張がピークに達したのか、よだれがたら〜ん、と。しかも泡も出てる!!
 危険、危険すぎる!!  ドクターストップだぁっ!!!
    
 そしてここからベルの受難の時代が始まるのである。


    
 ロンにとってベル姉さんは、いい遊び相手になっておりまして、追い掛け回したり、プープーボールを取ったり、おやつを横取りしたりと、非常に楽しいわけです。
 毎日、10時間もひとりでお留守番してますし。テンション上がりまくりなわけです。

 でも、上下関係はきちんとさせなければ!!  と言うことで、その時々にはロンを怒るわけですが、ロンはあまり気にしない楽天家であるので今一歩わかっていない感じ。
 それよりも、「ロン! 駄目でしょっ!!!」などと怒れば、ベルは自分が怒られていると勘違いし、一緒になって許しを請う始末。
 「ロン、おすわりっ! 伏せっ!」と命令すれば、部屋の遠〜くのほうで、命令どおりに行動しているベル…  あわれなり……




 しかし、この頃ベルの態度も徐々に変わってきまして、ロンが近づいても唸ることもなくなり、
固まることもなくなりました。
 ロンがしつこくかまってくれば、怒り返す強さも垣間見えております。
 ただ、あまりに気疲れすると、2階へ避難しておりますが。
 父と母は、ロンが来ると「ベル、これは試練だから。強くならなくちゃ駄目だから。」と励ましております。




 ロンとベルのこの微妙な関係も、もう今では見られなくなってしまいました。
 2005年6月2日、突然ベルが死んでしまいました。
 私たちにとっても、大事なベルがもういないことは本当に悲しいことですが、楽しい思い出を
いっぱい作ってくれたベルに感謝しています。